2022今年も宜しくお願い致します。

 年末から青春18きっぷを2セット買いまして、あちこち旅ランニング。来年は何処の街を走ろうか、また楽しみが増えました。一昨年のお遍路の続きもしたかったのですが、コロナも有り切り上げて巣ごもり生活をしています。あと一週間程自粛生活をしながら、雪道をランニング。後は会計と自宅のDIYを楽しんで、いよいよ2022年の仕事を始めて行きたいと思います。

 アスパラ事業に加えて、先日お話したシェアファームを試験的に始めて行きます。その先には点在的に農地と管理人を探して横展開が可能なのか?一人では出来ないので、誰かが真似して広めてくれるように、良い世界が作れると良いのです。自身もいろんな作物の勉強が、一度に出来てしまいます。

 

 それだけでも昨年以上の増員を必要とするのですが、実はもう一つ・・・。ちょうど昨年の今頃見つけて書いた記憶が有るのですが、やさいバス。

 実は先日、やさいバス株式会社様の静岡の本社に訪問しまして、一日色々と教えて頂きました。結論としては、お金を掛けずに小さく、先ずは始めてみると覚悟を決めて見ました。頭の中にふつふつと湧くアイデアを、皆様にお話して行きます。その節はご教授の程、宜しくお願い致します。ご興味ある方は

 https://youtu.be/ag-TfoBaTTs こちらをご覧ください。

これまでの5年間の集大成。

 今年も一年分の不要物の断捨離をしていました。農業関係の資材もヤフオクなら沢山の人が見てくれます。メルカリでは需要が有りません。ハウスの不要部品は3センチ以内のネコポスで小出しに出品しますと、少しづつですが欲しかった人が見つけてくれます。

 使えなくなった機械もジャンクで出品、そしてこちらも直したい機械の同じ機種をジャンクで安く落札して、冬の間に分解して部品取りにします。一度しか使わない機械も新品を買って、使い終わったら売ってしまいます。レンタルコストとしては非常に安価に済みます。

 便利になった世の中ですが、残る課題はやはり輸送コスト。これからの注目はやはりここに有ります。

 

 さて、年末に帳尻を合わせるかのように大雪となりました。東北の農業の醍醐味である冬休みを、安心して取る事が出来ます。農業生活5シーズンを終えて、変わる事は何も有りませんが、来年も新しい取り組みを考えて動き出していく事になります。

 以前にも、冬の間の準備で一年間全てが決まると言いましたが、最近感じる事は、忙しく仕事を続けていますとインプットが完全に疎かになってしまう事です。冬の間に入れていた情報が、これから一年間の全てを決めてしまいます。

 逆に言えば一年中もう少し余裕を持って仕事を進めて行けば、常に沢山の情報を仕入れながら、もっと良い仕事が出来たに違いありません。

 これまでの5年間の集大成として全ての課題は、この言葉に尽きるのかと思います。これからは心を律して行こうと思います。

 

 

 

スローフード革命

 ここ10年位か、小型のPCを人が携帯するようになりました。たぶん今、9割以上の人々がスマホを持つようになったのでしょうか。GAFAに全て課金される何て言われてもいますが、既存企業や国の言い分で、消費者にとっては全てが便利、安価になりました。

 だいぶ前に若い消防士さんがおっしゃっていました。救急車で駆け付けた際に、その人の既往症や、処方されている薬が解るならば、多くの命が救われるそうです。語れない本人しかいない場合は、お薬手帳なんて意味をなさないし、どんな病気を持っているなんて分かりません。救急車が駆けつけたは良いが、永遠と出発しない。搬送先の前に現状分析に時間が掛かります。家族がいればあれやこれや情報を探しだします。治療に入るのは大分後になるのでしょう。

 持っているスマートホンに、クラウド上にある自分の情報の入り口があれば完了。救われたい希望者だけ登録すれば、センシティブ情報のセキュリティ問題なんて関係有りません。私は命の方が大事なのであります。ビジネスとしてはチャンスがゴロゴロと転がっていますが、競合相手もいる事です。しかしビジネスでなければ、始めない事は救える命を見殺しにし続けています。

 

 先日お話した、採りたてシェアマイファーム。こんなに意義があり簡単な事を、今まで見た事が無かったのは何故なのか。足りなかったピースが、スマホと考えようと思っています。美味しい、楽しい、安全、健康、学び、成長、保護、循環にプラスして、簡単、交流により精神的な健康が入ってスローフード革命が爆発します。

 スケール出来ないと考えていましたが、必要なのは住宅地に近い耕作放棄地と既にリタイヤした管理人・・・。これを始めない事は救える命を見殺しにしているのではと考えると、ものすごいスケール感を感じずにはいられません。

 

Spotify

 Spotify、音楽には殆ど興味が無いのですが、表紙のカッコよさにひかれて、この企業の成功までの生い立ちをまとめた本を覗いてみました。スウェーデンで産声上げて、世界のアップル、アマゾンに立ち向かい伸しあがる。知らずに聞いたらフィクションとしか思えません。

 しかし考えさせられるのは、一つのジャンルでIT企業として生き残るのは世界のカリスマの操る数社。その中身の人材はその課題毎に優秀な責任者として全世界から選ばれ仕事を終えたら、また去ってライバル企業や他の産業に移って行く。もちろんその下の技術者も同様で、日本では考えられません。

 サッカーの本田圭介さんが言っていた言葉を思い出しました。「成功にこだわるな、結果にこだわるな、成長にこだわれ」要するにトップ以外の99.9%の人材は常に中身を試されています。レッテルは貼られるのかも知れませんが、中身次第で幾らでもやり直しがききます。

 

 そしてこの音楽配信サービスは無料です。最低限の娯楽までほんとにお金が掛からなくなって来ていると実感しました。私なんて経理、販売、購買・・・ほとんど無料に近い金額でサービスを使ってチョコっと操作するだけ。

 消費者以外に残されるのは、アーティスト、ミュージシャン、そして農業生産者なのだと無理やりこじつけるのであります。

「採りたてシェアマイファーム byアスパラ王子」

 パートさん達無しで、1人で作業は全く前に進みません。5人と1人とでは進まないのは当たり前なのですが、集中して作業が出来ません。飽きるので5つ位やる事を決めて少しずつローテーションして、いちいち休憩を入れる・・・。一人作業は向かない様です。

 

 堆肥を入れて来年アスパラを植える場所に、今年はパートさん達が家庭菜園を始めました。永遠と採れるピーマンや、あっという間に枯れてしまったスナックエンドウ。雨が好きな作物も苦手な作物も有り、気候も毎年違うので良い時も悪い時もあります。大量消費のレシピを考えたり、保存方法を考えるのもまた楽しみです。そして、1年間畑の様子を伺い、先日斎藤幸平さんの資本論を読んで、私の心は洗い流されました。高付価値で利益を増す為に、無駄なカーボンを駆使して知恵をふり絞るのが農業であります。

 

 来年は試験的に新たな試みを始めます。

 題して「採りたてシェアマイファーム byアスパラ王子」

 農家の特権である自宅まわりでの野菜栽培。採りたて夏野菜が毎朝食卓に溢れ。軒先に玉ねぎやニンニク干したり。かぼちゃやさつまいもは軒下で寝かして。そんな特権を年会費制でシェアします。

 農地、水利、機械、定植管理作業は任せてもらい、各家庭で収穫して貰います。生育や保存、レシピなんかをFacebookのグループページで皆さんでシェアして、採りごろの連絡やお客さん同士の繋がりも出来ます。もちろん育てたい野菜があれば、フリーのスペースも設けます。家庭の生ごみの処理も畑でシャア出来ます。

 ポイントは簡単。形や大きさ収穫時期などの価値の向上を考えずに、虫や病気と闘わない時期と作物選定をするだけ。出来れば管理は雑草だけの最低限にとどめる。もちろん管理費は頂くのですが、スケール出来るビジネスでは無く小さな地域の皆さんへの還元です。掛かった経費を皆さんで割りますと、想像をはるかに超える野菜が安価に採れ、何より楽しい美味しい。

 

 農業を始める前から、アメリカが発祥の地域支援型農業(CSA)を知って本を幾つか読み、食料分配として日本で普及しないその複雑さ難しさが頭に有りました。一般的な街の市民農園は農地の賃貸業で、貸す方はつまらないし、農業体験は素晴らしいが効率があまりにも悪い。

 

 三方よし。地域の皆さんとの関係性が大きなメリットをもたらすに違いありません。もちろんこれからもアスパラ農家として利益を追求して行きます。

初心を思い返す資本論。

 今年はスイカと枝豆を実験的に始めてみましたが、大変勉強になり来年は辞める事にしました。そしてもう一つパートさん達が、空いたスペースで家庭菜園を始めました。これもまた新たなヒラメキを感じて、毎日ワクワクと妄想を始めました。そう、暇だと考える時間が沢山あるのです。

 

 先ずは、枝豆ですがキーワードは機械化と大規模化です。様々な機械や作業場が必要になり、農地も必要です。大規模にすればするほどコストメリットが上がり、品種で栽培時期を少しづつずらして、設備、作業、人、全てのボトルネックを分散して行きます。うちに勝ち筋は何一つ無いのであります。しかし、秋遅くに収穫する秘伝豆の収穫時期は既に虫は少なくなり、無農薬で無肥料で簡単に作る事が出来ます。私も思いついてヤフオクやメルカリで検索すると、山形の農家が送料170円くらいのネコポスで販売していました。もちろん大豆もで考える事は皆同じです。

 

 次にスイカ。本を一冊熟読して、ネットでの記事を読みあさり、以前にもここで書きましたが違和感しか感じづに、本意を確信していました。始めてみてやはりその通り。

 種苗メーカーの資料にも、寒冷地の種撒きは2月~4月。ハウスで苗を育ててマルチして植え替え。さらにドームやハウスで保温する。試しに問い合わせしてみました。暖かい6月に直播きしたら育つのでしょうか?答えは手間ひま掛けずに10月に立派に美味しいスイカが出来上がる・・。作物の旬とは人間が考えた旬なのでした。畑では喜ばれる10月の時期はずれのスイカですが、大量に捌くには戦略が必要で、夏以外はスーパーに並ぶ事はありません。

 

 価値を創造して利益を生む、隙間隙間に入り込み無駄な事が価値を生む。資本主義経済における当たり前の事で楽しいに違い無いのですが、今後はもう少しアスパラに注力していく事に決めました。

 

 そこで先日、斎藤幸平さんの資本論と言う本に出合いました。マルクスの本なんて読む気もおきないですが、若者の書いた人気の本ですので・・やっぱり小難しい。脱成長とは違和感しか感じないですが、このコロナ・気候変動・SDGsという時代。オーディオブックだからこそ辛うじて流して聞く事が出来ました。しかし、内容はともかく私の心に初心を思い返す、小さな火が灯ったのであります。

 

 次回へ続く・・・。

もう二度と戻れない。

 12月の中旬までの天気予報は暖かそうで、畑の仕事をまだ続けられそうです。パートさん達のお手伝いも終わりにしまして、だいたいの冬支度は終わりました。来年の新しいハウスの骨組みも粗方組み上がって、4棟新たにアスパラを定植する事になります。畑全体でハウスの長さ合計580m位、11棟で平均で50m位のハウスが並びました。

 まだ改善点は山ほどあるのですが、一つやるのに11回繰り返しには思いやられます。1棟のハウスと11棟のハウスとでは、やり方を少しずつ変えて行かないと簡単に詰んでしまうのであります。

 

 今年我が家は町内の班長の役に仰せつかっていまして、昨日初めて私も会合に参加しました。一つづつ議題について話し合い決めて行く。その小さな民主主義を聞いていますと、久々に会社員時代を思い出しました。問題の肝の部分を見つけたは良いが、資料を作る所から始まって説明して納得させて実行する・・・。

 来年の新年会の開催をどうするかなんて事も永遠と話まして、結局は何かあったら大変だという意見に皆様賛同。途中、頭の良いお爺さんが、北上市の感染防止対策が解除されているのだからと、エビデンスに基づいた話をしました。しかし、帰省した人が新しい変異株を持ち込むなんて話をたら、町内の民主主義に覆す手立ては有りません。

 もう二度と集団生活には戻れません。今の生活の自由を実感いたしました。